【写真追加】札幌の地下鉄に新サインシステム導入の第一歩か?

きょう地下鉄の大通駅に寄ったら、東豊線南改札(丸井さんの下の改札)の上り口付近のサイン(案内表示)が見慣れぬものに。
なんと、白背景です。

札幌の地下鉄のサインといえば黒背景が当たり前なだけに、そして僕がずっと視認性の悪さを指摘し続けている”黒背景+色文字(特に寒色系)”から脱却したこのサインに思わず声を上げそうになってしまいました。

驚きを隠しきれぬまま、その勢いでとりあえず観察。

基本的なフォーマットは従来のものと同じ、かつ灯具(アルミ製のケース)もそのままながら、サイン面の書体がゴシック4550/見出ゴMB31というトラディショナルなものから一挙に現代的、かつ僕たちが今もっとも日常的に目にしている書体のひとつである新ゴMに変わりました。英数字はHelvetica Boldで変化なし。
これまでのサインにはなかった路線名のハングル/中国語(簡体)も追加されています。明朝系を採用したのもあってか4ヶ国語全体のバランスもよくまとまっているように感じました。


▲2011/3/8 撮影(南北線・さっぽろ駅)


▲2011/3/10 撮影(南北線・さっぽろ駅)


▲2012/7/22 撮影(南北線・さっぽろ駅)


▲2012/7/24 撮影(大通駅・南改札)

なによりこれまでの黒背景と違い、視認性は格段に向上しているのではないでしょうか。照明を入れていないのは試験のためかもしれませんが、この夏の節電に協力して構内のサイン類の多くを消灯した時に上の写真のような状況が起こってしまい、急遽紙を貼って対応したものの見辛さ・わかりづらさ、なにより美観を損ねる結果となったこともこの新しいサインの導入試験につながっているものと思われます。
(ちなみに出口表示まで白背景になっているのはきっと制作上のミスでしょう。出口は黄色で表記するというのが実質的な全国共通ルールですし、従来のサインでも用いられています。それでも充分にわかりやすい!)

こちらは東改札(定期券うりば〜元気ショップ下)の改札内。
下の写真をよくご覧ください。特に左側の黒背景のサイン。右側の白背景サインと全く同一の表記がしてあります。
完璧に比較試験であることがおわかりいただけるかと思います。
こちらも今日は消灯状態でしたが、これから点灯状態での比較検討も行われることでしょう。


【写真追加】2012/10/23追加 一枚上の写真の裏側。より白黒背景の比較がしやすくなっています。

…こう見ると、白地もアイコン以外の文字と矢印は黒の方がより見やすいようにも感じられます。
また黒地もアイコン以外は白にすれば現状よりは視認性が良いように思われますが、僕の現段階の視点からは白地が圧倒的に優れている、というところです。

精算機のサインもこのように交換されています。表裏とも白背景でした。

・・・僕が今日改札外から確認した限りは、この3ヶ所で変更されていました。
正直、黒背景ばかりの札幌の地下鉄のサインの中に突然白背景が現れたことのインパクトは相当に大きなものがあります。
なにより先述の通り、格段に見やすくなったのではないでしょうか。

昨年開業40年を迎えた札幌の地下鉄。東豊線が福住へ、東西線が宮の沢へ延びて3路線・46駅のネットワークが完成してからすでに20年近くが経とうとしている中で、サイン類の不統一・不整合やピクトグラム・多言語表記・視認性などユニバーサルデザインへの対応の遅れが顕在化している現状は、専門家ならずとも見れば明らかな点も多かったにもかかわらず、果たして部内外にどこまで広く認識されていたのでしょうか。
交通局が2004年に策定した「札幌市営地下鉄事業10か年経営計画」にも、このような一文がありました。

<案内標識などの改修>
●お客さまに分かりやすい案内を目的に、モデル駅において広告及び案内標識を整理し、その結果に基づき、他駅へ拡大していきます。

http://www.city.sapporo.jp/st/10kanen/documents/10kanen_cyukankensyou.pdf

これが未だ実現しておらず、他都市の地下鉄において続々サインシステムの見直しや更新が行われている中で後れを取っている現状の札幌。しかし、この試験結果をもとにきちんとシステム化されたより良いサインが波及していけば、よりわかりやすく、そして美しい利用環境が実現するのではないでしょうか。もちろん、延伸に向けて動き出した市電や、共に札幌圏の公共交通の骨格を担うJR線、バス各社との連携・連続性も欠かせないものですし、広い視野を持って拡大させていってもらいたいと思います。

国際都市であり、また”創造都市”を標榜し再来年には初の国際芸術祭を開こうとしている札幌。
日常の足としている市民にも、そして全道、全国、世界からの訪問客にもよりわかりやすい、洗練されたサインシステムの構築と展開がここから始まるのでしょうか。いや、そうであってほしいと念願せずにはいられません。


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