光と影の間を、これからも。−御礼・『on the corner』閉幕−

僕の1年3ヶ月振りの個展『on the corner』は、昨日・7月18日(日)18時をもちまして、無事閉幕を迎えることができました。
会場に足をお運びくださった皆さま、応援してくださった皆さま、会場の「プティcafe研究所」さんとそのオーナー・上田文恵さん…本展に関わってくださった全ての方々に、お礼申し上げます。
ありがとうございました。

僕の写真のスタンスそのものは、今回の個展でも全く変わっていません。
旅をしながら写真を撮る。ホームタウンも、遠いどこかも、同じ視線で。
でも、今まではそのスタンスをどこまで僕自身が伝えられていただろうかと、展示を終えるごとに感じていました。

今回、僕は「影」を作品全体を貫く被写体に据えました。
会場においでくださった方に必ずお話ししていた事ですが、影には暗いイメージもあるのだけど、実はその影をたどると案外近くにそのもとになったものが佇んでいて、さらにまっすぐたどると今度はその影を作った光源に行きつく。
影は、地に足をつけているものだからこそ、そこにある。確かなものの象徴だと、思ったのです。
この世界のすべてが、光と影の真ん中にある。写真も、光と影があってこそ生まれる。
そして、光と影の間を旅する僕は、やはり旅人以上でも以下でもない存在であることに、作品を作りながら改めて誇りを感じました。

踏切のポールが真ん中に写っている写真がありました。これは列車の車内から、通り過ぎる光景を撮ったものです。今までにも窓枠を敢えて入れることによって内と外、旅人とその土地の関係を表現したものはたくさん撮り、また発表してきましたが、今回はよりその当事者としての視点を切り取れないかと思って作った一枚でした。
旅人は、やはりその土地の人にはなれない。でも、一瞬でもその土地・その場所にいる瞬間、窓のこちらと向こう、僕とその眼に映るものはフラットに、ひとつになって存在している。
一枚の写真には、その一瞬を綴じ込めることができる。そして、見る人とともにその一瞬を再生し、共有することができる。
僕はもっともっと旅人になりたい。そのために僕はどう写真を使って表現していくのかが、一歩ずつ、一枚ずつ、確実なものとなって自分の中で見えてくるようになった。その途中で開いた今回の個展でした。

多くの皆さまに足をお運びいただき、また会期途中の7月11日(日)に開催したアーティストトークにも、会場・USTREAM中継ともにたくさんのご参加をいただきました。
もっともっとたくさんの方に見に来てもらえる作家になりたい。「こんなところで?」「こんなかたちで?」と思ってもらえる展示を作りたい。もちろんそのベースには、写真がある。
2001年の初個展から今年10年を迎えた僕にとって、まだまだやりたいこと、やれていないことは、たくさんあります。これからも、一つひとつその夢をかたちにしていきたいと思います。

今後の予定がいくつか決まり始めました。
お話しできるものでは、今年も晩夏の小樽を舞台にした野外写真展「2010 小樽・鉄路・写真展」に10年目の参加をさせていただきます(8月30日(月)〜9月12日(日))。また、前後にも作品をご覧いただける機会ができるかも知れません。

また皆さまとお会いできることを楽しみに、撮り続けていきます。
これからも、よろしくお願いいたします。


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